大森院 涅槃廟 晩年のお釈迦さまは八十歳となられたにもかかわらず衆生救済のため説教遊化の旅の途中、インドのクシナガラ、バツダイ河のほとり付近でしだいに自分の肉体の衰えを感じられるようになられ、この時期に舎利佛、目連という愛弟子も相次いでこの世を去られて無常感をお感じになられていました、いよいよ生きる意欲の減退を自覚されたお釈迦さまは入滅の決意を固められ、二月十五日を決行日と決められ、その日に備えてバツダイ河の沙羅双樹の根元に頭北面西,右脇を下に横になられ右手を手枕に足と足とを重ねられました。 このとき、お釈迦さまの入滅の近いことを知ったお釈迦さまのお弟子たち、在家の信者、目には見えない諸天諸神、鳥や獣、頭上の沙羅双樹までも一切有情の悲しみのため半ば枯葉し、この地上のすべてのものが悲しんでお釈迦さまの周囲を埋め尽くしたといわれます。やがて、お釈迦さまは最後のお言葉を発すると、禅定「瞑想」に入りそのままお眠りになるが如く入滅なされました。 お釈迦さまは入滅なされる直前に、お釈迦さまの死後のことを不安に思う皆に対して最後の説法として「自分自身を頼りとしなさい。そして、私を頼りにしないで私の説いた法を頼りとしなさい」とお話しになられました、これが「自燈明 法燈明」という教えです。また、「この世は全て無常である。比丘よ、そなたたちは怠ることなく努力するように」というお言葉を残されています。この時の様子を描いたのが各寺院に伝わる涅槃図です この涅槃図を基本に和尚様の永年の構想をこの世に具現すべく、高祖道元禅師七百五十回大恩忌記念事業として計画されました。 制作にあたり各地の涅槃佛を見学,関係書籍を研究し、下絵だけでも数十枚書き直したり、原寸図を起こしたり、お寺の涅槃佛として末永い信仰の対象になられるよう、耐久性のある素材をもちいて芸術性にも溢れた格調ある涅槃佛をめざしました。この涅槃佛が善男善女より絶え間ないご供養を受けられる時、この世は佛典に説かれるところのお浄土となることは必定と確信いたしております。 |
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